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Cardanoステークプールの構築・運用に関する技術マニュアル

はじめに

SPO JAPAN GUILDでは、Cardanoネットワークの分散化促進を目的として、日本語によるステークプール構築・運用の技術マニュアルを整備しています。
このマニュアルでは、SPOに必要な知識や作業手順を体系的に習得できます。

情報

最終更新日:2025年11月28日
マニュアルバージョン:13.8.9
対応ノードバージョン:v10.5.3

サポート

サポートが必要な場合は、DiscordのSPO JAPAN GUILDコミュニティで現役のSPOに相談できます。

ステークプールとは

Cardanoネットワークのコンセンサスアルゴリズムは、PoS(Proof of Stake)を採用しており、ステークプールはCardanoノードを運用することで、トランザクション処理とブロック生成を担い、ネットワークのセキュリティと分散化を支えます。

SPOとは

SPO(Stake Pool Operator)は、ステークプールを運用するオペレーターを指します。
ブロック生成ノードおよびリレーノードを適切に構成・運用・監視し、Cardanoネットワークのセキュリティと安定性を維持します。

SPOに求められるスキル

Cardanoステークプールを運営するには、次のスキルが必要です。

スキル

運用スキル
・ Cardanoノードを継続的にセットアップ、実行、維持する運用スキル
・ ノードを24時間365日稼働させるコミットメント
・ サーバ監視・障害対応スキル

技術スキル
・ Linuxサーバ管理スキル(運用・保守)
・ サーバ強化・セキュリティ強化スキル
・ DevOpsに関する知識

SPOの主な業務

  • ステークプール構築
  • サーバー(ノード)監視
  • 割り当てられたブロックの生成(※ノード設定が正しければ自動生成されます)
  • メンテナンス作業(ノードアップデート等)
  • マーケティング・コミュニティ貢献活動

運用コスト

区分 内容
プール登録料(初回のみ) 500 ADA
ステークキー登録保証金(初回のみ) 2 ADA
トランザクション手数料 数 ADA
サーバー代(最小構成:計3台)/ 月 1台あたり 16,000〜32,000円

SPOの報酬

① + (プール総報酬 - ①) * ② = SPOの報酬

区分 内容
① 固定費(Fixed Cost) 最低 170 ADAから設定可能
② 変動費(Variable Fee) 0%~100% で設定可能

注意

固定・変動費を高く設定しすぎると、委任者の報酬が減少します。

サーバースペック要件

区分 要件
サーバー BP用1台 / リレー用2台
OS 64-bit Linux (Ubuntu 22.04 LTS)
CPU 2GHz / 2コア以上の Intel または AMD x86
メモリ 24GB
ストレージ 350GB
ネットワーク 10Mbps
帯域 1時間あたり1GB
電力 24時間365日安定供給
区分 要件
サーバー BP用1台 / リレー用2台
OS 64-bit Linux (Ubuntu 22.04 LTS)
CPU 2GHz以上 4コアの Intel または AMD x86
メモリ 24GB以上
ストレージ 350GB以上
ネットワーク 100Mbps
帯域 無制限
電力 24時間365日安定供給

エアギャップ環境のスペック要件

区分 要件
OS 64-bit Linux (Ubuntu 22.04 LTS)
CPU 2GHz以上 4コアの Intel または AMD x86
メモリ 8GB以上
ストレージ 100GB以上

サーバー構成例

flowchart BT
    a2[リレー1] & a3[リレー2] <--> a4[Cardanoネットワーク]
    subgraph ide1[プール]
        subgraph BP
            a1[BP]
        end
            a1[BP] <--> a2[リレー1] & a3[リレー2]
    end
    c1[PC] --> ide1
    c1[PC] --> エアギャップ

サーバー選定についての方針

当ギルドの方針

Cardanoは世界で最も分散化されたネットワークを目指しており、地理的に分散したノードネットワークの形成が非常に重要です。
この理念に基づき、当ギルドでは「おすすめのサーバー(VPS)業者」の情報共有は行っていません。
そのため、地域・プロバイダ・回線品質・価格・信頼性を比較検討したうえで、ご自身の運用方針に合わせて選択してください。